卒業生からのメッセージ

三橋さゆり(内閣官房都市再生本部事務局参事官補佐)

三橋さゆり

三橋さゆり

H3修卒

私は平成3年に土木工学科修士課程を修了し、国土交通省に入省したOGです。卒業してはや12年、次から次へと仕事を乗り越えながらあっという間に過ぎてしまった感じですね。土木はいわゆる構造物そのものを設計する仕事から、社会基盤を世の中にどう整備していくかという社会設計のような仕事まで、幅広い分野を対象としています。だから私も、最初は名古屋の東海環状道路の現場に赴任、次は河川環境整備のあり方を検討する部署、その次は洪水対応などの危機管理にあたる部署と、さまざまな仕事を体験してきました。現在は内閣官房の都市再生本部に出向中。ここでは「都市の魅力と国際競争力を高めその再生を実現」を旗印に、さまざまなプロジェクトを立ち上げる仕事に携わっています。都市の再開発、ゴミ問題、防災拠点、密集地対策、民間投資促進などと取り組む課題も多様です。日々勉強、本当に刺激の多い毎日です。土木は、みなさんのように好奇心が旺盛で世の中のいろんな側面がみてみたいというタイプにはぴったりかもしれませんね。なお、私は仕事をしながら子供も2人出産。これからも土木の分野に女性が続いてくれることを期待しています。

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渡部要一(独立行政法人 港湾空港技術研究所地盤・構造部土質研究室長)

渡部要一

渡部要一

H7博卒

港湾空港技術研究所は、国土交通省の仕事のうち港湾と空港に関する研究を行う組織で、私の所属する土質研究室は、日本の大都市沿岸に厚く堆積する軟弱粘土地盤に関連する技術課題を研究対象としています。研究成果を設計基準に反映させること、また、人工島建設、岸壁の整備や廃棄物処分場建設などのプロジェクトにおいて、委員会などの場を通じて現場技術者と学者との仲介をしながら研究者としてアドバイスをすることが仕事です。難工事であればあるほど、大変だけれども面白味も興味も湧いてきます。専門家として恥ずかしくないだけの素養を身に付けるために基礎研究にも力を入れていますし、資格を取るなど自己研鑽の努力も怠ることはできません。研究所の仕事は、大学の研究室が現場と密接に関係を持った場合を想像すれば理解できるかも知れません。職場には、職員の他、企業からの研修生、卒論の学生などがいて、まさに、大学の研究室のような雰囲気です。

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長藤哲夫(大成建設㈱エコロジー本部土壌環境事業部長)

長藤哲夫

長藤哲夫

S47修卒

現在、私は大成建設エコロジー本部で土壌環境事業部長をしています。土壌環境事業は過去に薬剤や溶剤で汚染してしまった工場の土地や地下水を浄化技術で以 前の健全な状態に修復する新しい仕事です。浄化技術は汚染物質の物性を利用して土の中から汚染物質だけを取り除いたり、薬剤を混ぜて無害化したり従来の土 木技術だけでは対応できないので化学や機械の知見を取り入れた複合技術になります。土木の仕事は古いとのイメージだけが先行しているところもありますが、 以上に述べた通り土木工学はダムやトンネルをつくる社会基盤整備の分野から環境を保全する新しい分野に広がっています。挑戦することがたくさんありますの で、元気と希望を持って土木工学に飛び込んでください。

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