私たちが目指すもの

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古代、人類は、いかに自然の脅威を回避しながらその恵みを安定的に享受するかに頭を悩ませていました。水害を軽減するための治水技術、農作物を増産するための灌漑(かんがい)技術、広域連携を可能とする水運・陸運路の建設技術などを考案し、文明社会を発展させてきました。それを支えた知識と技術の集積が、今日、土木工学(シビル・エンジニアリング)と呼ばれる学問の原型です。

この土木工学を含めた高度な科学技術によって利便性の高い社会が構築された反面、ヒートアイランドや大気・水・土壌汚染のような地域的な問題から、地球温暖化のような全地球的な問題まで、種々の環境問題が顕在化し、単にローカルで短期的な利便性を求めるだけでは、安心、安全で心豊かな社会を維持することができなくなってきました。平成23年に発生した東北地方太平洋沖地震では未曾有の大災害を被りました。

将来の地震や津波、水害から人の命や社会生活を守り、環境汚染を防ぎ、快適で安心・安全な、都市や国、街をつくること、これも土木・環境工学科の使命です。そのために、道路、鉄道、情報通信、電力、ガス、上下水道、河川、港湾、地下施設などのインフラストラクチャーを造り、守っていくことも求められています。

土木工学は、最先端の気象・海洋・陸水学、生物・生態学、環境科学、リスク管理、エネルギー科学、リモートセンシング・GIS、応用物理・化学等々のさまざまな周辺分野との関連を深めつつ進化しています。さらに、景観など美的感覚に関する分野、社会資本整備の経済学的評価を行う分野、合意形成や意思決定に関する心理学的分野などをも取り込み、環境調和型持続的未来社会の実現に寄与し得る、より総合性の高い学問分野への発展を土木工学は目指しています。

このような新たな時代要請に対応し、リーダーシップを発揮し得る人材を育成するべく、平成19年度から土木工学科は「土木・環境工学科」と改名し、より環境に重点を置いた教育をすすめています。

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